海の見える小さなバス停に、朝の光が静かに届いていました。
まだ人通りの少ない海沿いの道には、昨日までの時間がゆっくり残っているようでした。
古い屋根の下には、ひとりの巫女さんが座っています。
白い上衣と赤い袴は、朝日に照らされてやわらかく光り、海の青さの中で静かに映えていました。
目の前に広がる海は、とても穏やかでした。
小さな波が朝日を受けて、きらきらしすぎない淡い金色を浮かべています。
遠くには島が見え、さらにその向こうには、まだ薄い朝もやが残っています。
小さな船がゆっくり進んでいるのを見ると、一日が今から始まるのだと感じました。
バス停の時刻表は少し古びていて、屋根も支柱も長い時間を過ごしてきたように見えます。
でも、その古さが寂しいのではなく、この場所をずっと見守ってきたやさしさのように思えました。
巫女さんは何かを待っているのかもしれません。
それとも、ただ朝の海を見つめながら、自分の心を整えているだけなのかもしれません。
急がなくてもいい朝があります。
何かを決めなくても、ただ静かな景色の中にいるだけで、少しだけ心が軽くなる時間があります。
海の見えるバス停は、目的地へ向かうためだけの場所ではありません。
立ち止まった人に、もう一度やさしく歩き出す力をくれる場所なのだと思いました。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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