砂煙の向こうから、最初に見えたのは金色の瞳だった。
大きな黒猫が、荒れた戦場をまっすぐに駆けてくる。
その背には、小さな沖田総司が乗っていた。
浅葱色の羽織が風に大きく広がり、
白い山形模様が、暗い空の下でひらめいている。
かわいらしい姿なのに、
その瞳だけは少しも迷っていなかった。
手にした日本刀は、強く光りすぎることなく、
戦場のわずかな光を受けて、冷たく静かに輝いていた。
後ろからは、猫に乗った小さな兵たちが続いてくる。
茶トラ、灰色猫、白猫、三毛猫。
それぞれの猫が砂を蹴り上げ、
小さな旗が風に鳴っていた。
旗には「誠」の文字。
それは大きな軍勢というより、
小さな勇気が集まってできた、不思議な騎兵隊のようだった。
黒猫は怖い顔をしているわけではない。
けれど、その目には頼もしさがあった。
この子を絶対に落とさない。
この戦場を、必ず走り抜ける。
そんなふうに言っているように見えた。
かわいいのに、迫力がある。
小さいのに、引き返さない。
この絵には、そんな矛盾した魅力が詰まっている。
砂煙も、火花も、重たい雲も、
すべてがこの一瞬を引き立てていた。
ちびっこ沖田総司と黒猫騎兵隊。
もしもこんな一団が戦場を駆け抜けたなら、
きっと敵より先に、見る者の心を奪ってしまうのだと思う。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
PR
よろしければ、
のぞいてみてください









