雨上がりの石段を、一人の武将がゆっくりと歩いてくる。
背後には雲間から差し込む黄金の光。
その先には、静かにそびえる城が見える。
手にしているのは、刀ではなく稲穂。
戦で奪い取った勝利ではなく、実りによって築かれる時代を思わせる姿だった。
豪華な衣装をまといながらも、その表情には派手な誇りではなく、どこか静かな余裕がある。
雨に濡れた石段、泥の残る足元、重い雲。
そのすべてが、ここまで来るまでの苦労を語っているように見える。
豊臣秀吉を思わせるこの武将は、ただ強いだけの人物ではない。
人の心を読み、時代の流れをつかみ、低い場所から高い場所へと登っていった男の象徴のように描かれている。
稲穂は、豊かさの象徴。
扇子は、知略の象徴。
城は、つかみ取った天下の象徴。
この一枚には、戦国の激しさだけでなく、雨の後に光が差すような希望もある。
泥の道を歩いてきた者だけが、黄金の実りを手にできる。
そんな物語を感じさせる、重厚で美しい和風歴史イラストだった。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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