2026年5月11日月曜日

黒猫騎兵隊、砂煙の中を走る

黒猫騎兵隊、砂煙の中を走る

砂煙の向こうから、最初に見えたのは金色の瞳だった。

大きな黒猫が、荒れた戦場をまっすぐに駆けてくる。
その背には、小さな沖田総司が乗っていた。

浅葱色の羽織が風に大きく広がり、
白い山形模様が、暗い空の下でひらめいている。

かわいらしい姿なのに、
その瞳だけは少しも迷っていなかった。

手にした日本刀は、強く光りすぎることなく、
戦場のわずかな光を受けて、冷たく静かに輝いていた。

後ろからは、猫に乗った小さな兵たちが続いてくる。
茶トラ、灰色猫、白猫、三毛猫。
それぞれの猫が砂を蹴り上げ、
小さな旗が風に鳴っていた。

旗には「誠」の文字。

それは大きな軍勢というより、
小さな勇気が集まってできた、不思議な騎兵隊のようだった。

黒猫は怖い顔をしているわけではない。
けれど、その目には頼もしさがあった。

この子を絶対に落とさない。
この戦場を、必ず走り抜ける。

そんなふうに言っているように見えた。

かわいいのに、迫力がある。
小さいのに、引き返さない。

この絵には、そんな矛盾した魅力が詰まっている。

砂煙も、火花も、重たい雲も、
すべてがこの一瞬を引き立てていた。

ちびっこ沖田総司と黒猫騎兵隊。

もしもこんな一団が戦場を駆け抜けたなら、
きっと敵より先に、見る者の心を奪ってしまうのだと思う。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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