森の中は、思っているより静かだ。
風の音も、葉の揺れも、すべてがやさしくて、どこか遠い。
その中で、小さな命たちは、ただ寄り添っていた。
真ん中のウリ坊は、
一枚の葉っぱを、大事そうに抱えている。
それは、特別なものじゃない。
どこにでも落ちている、ただの葉っぱ。
でも、この子にとっては違う。
今この瞬間、それが“すべて”だった。
まわりの子たちは、安心しきった顔で寄り添っている。
守られているということを、疑うことすら知らない。
その空気が、あまりにもやわらかくて、
見ているこちらの心まで、ほどけていく。
光は、まるで選ばれたみたいに、
その小さな主役だけを照らしていた。
偶然なのに、必然のように。
きっとこのあと、
葉っぱは落ちてしまうかもしれない。
みんなも、少しずつ離れていくかもしれない。
でも――
この一瞬だけは、確かにここにあった。
だから、目が離せなくなる。
かわいいからじゃない。
「消えてしまう前の、やさしさ」だから。
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